しっこ

ねむい

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と、言う訳で映画SiCKOを観に行った訳だ。ロードショウ8月25日、本日8月29日だというのに客席がらがら。渋谷で21時から見たからか?普通に人気がないだけか?
http://sicko.gyao.jp/

いつも民主党よりゆんゆんのムーアおじさんだが、今回はヒラリーをちょっと褒めてちょっとけなして終わりの控えめなプロパガンダっぷり。
いや、しかしね、アメリカの医療、というか保険はひどいね。国民皆保険が無いもんだから貧乏人が治療を受けられないのは羞恥の、じゃなくて周知の事実なんだが、この映画では保険を払っている人でもマトモに受けられない事を告発している。
なんせ事故にあって救急車にのったら事前申請がなかったから保険の対象外、癌の治療に生命の危険は無いと難癖をつけて保険の対象外、肝臓の移植は実験的だから保険の対象外、と保険に入っていても何かと難癖をつけられて保険費用がおりないのだ。
結局、保険業界、医療業界、薬業界が利益追求の市場原理主義だから、患者の命より企業利益を追求が第一目的とされ、そんなおかしな状況におちいっているというもの。
で、比較対象にカナダ、イギリス、フランス、キューバ国民皆保険制度が紹介され、社会主義的でも非常に快適な生活の様子が描かれている。
まぁ、フランスは医療も大学も全部タダでいい事ずくめみたいに描かれていて、これはこれで問題があるんだけどな、とは思いつつ。

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で、この映画で印象に残ったのは、フランス人の弁
「フランスでは政府が国民を恐れている」つまり、国民が政治に関心を持ち、デモなどで自分達の声を政府に発するからだろう。
これは大事だ。さすが大統領選投票率80%の国。日本では政治に関心のある若者が少ない。どんなに多くても投票率は50%。会社の同僚は政治なんて興味ない、そんなもんだと臆面も無く言う。

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で、日本でも国民皆保険制度を崩そうとアメリカ様が画策している。
そのうち、日本でも「日本の保険制度は破綻しているから、アメリカ型にすべきだ」としたり顔でいうバカが出てくるだろう。そういうやつは一度この映画を見て頂きたい。わざわざ改悪する必要はない。

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でも愚民はメディアの煽動でだまされるんだろうな。

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ちなみに、未だに小泉政治はよかったと洗脳されてる奴らが沢山いる。
構造改革は痛みを伴う!」高らかに宣言し、「構造改革」とやらを断行したはずだ。
そもそも構造改革はなんのためか?ふくれあがった費用のかさむ政府の体質を改革し、歳出をおさえるのが目的だったはずだ。
だが、小泉政権国債は30兆円を超え続け、歳出は一向に減っていない。
首相 国債  歳出
平成1 海部 7兆円 66兆円
平成2 海部 7兆円 69兆円
平成3 海部 7兆円 71兆円
平成4 宮沢 10兆円 71兆円
平成5 宮沢 16兆円 75兆円
平成6 細川 17兆円 74兆円
平成7 村山 21兆円 76兆円
平成8 橋本 22兆円 79兆円
平成9 橋本 19兆円 79兆円
平成10 橋本 34兆円 84兆円
平成11 小渕 38兆円 89兆円
平成12 小渕 33兆円 89兆円
平成13 森 30兆円 85兆円
平成14 小泉 35兆円 84兆円
平成15 小泉 35兆円 82兆円
平成16 小泉 36兆円 85兆円
平成17 小泉 31兆円 86兆円
平成18 小泉 28兆円 84兆円
平成19 安部 25兆円 83兆円

小渕首相の時代が一番国債発行額が多いのは、ばらまき政治とよばれた所以だ。だが、小渕首相の時に日経平均は22,000円を更新。景気は回復しつつあった。だが、森-小泉の緊縮財政(結局国債発行額は30兆円を超えたので緊縮でもなんでもない)により景気は減衰し、株価は8,000円を割った。今景気回復したとか喜んでいるが、アメリカのバブルに大企業が引っ張られただけであって、それでも17,000円台だ。
結局、小泉の構造改革は歳出も減らせず、意味なく株価を下げ庶民を苦しめただけだ。これでもまだ良い政治家なのか?

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で、その日本の景気をひっぱってくれたアメリカバブルだが、先日の公定歩合引き下げで小康状態をたもったものの、また下げている。
カンフル剤が効かなくなってきたのか。九月には利下げも噂されるアメリカだが、そこまで持つか。
カントリーワイドが破産すると負の連鎖に入るのではなかろうか。