スパルタァァァアアアアア

どんど晴れの話が増々ひどくなっていく。息子を過失で殺された母親が、殺しかけた主人公に感謝する。大分はしょったが、大体そんな感じ。ひどくなればなるほど面白い。

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映画「300」を見てきた
http://wwws.warnerbros.co.jp/300/

いやいやいやいや。この映画、つまりは古代版デスペラードですな。デスペラードでは如何にかっこ良く銃を撃つシーンを撮るかに腐心していたが、この300はかっこいい古代戦争の場面を描く事に時間を費やしている。
原作はマンガだけあって、絵になる場面が多い事多い事。
逆に絵になるシーンばかりで内容はちょっとプアかもしれないので、好き嫌いははっきりと分かれそう。絵造りもコントラストが強すぎで目が疲れる。

とはいえ、海パン一丁のマッチョスパルタマン300人が、100万人のペルシア軍と互角以上に渡り合う様を最高の迫力で描いてくれれば興奮しないわけにはいかない。

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ただ、この映画の中で、スパルタの象徴を「自由」と「民主主義」の代表として、敵方のペルシアを「神秘主義」と「専制主義国家」として描いていた。スパルタの兵達はその自由と民主主義を守るため!として戦っていたのだが、これではまるで現代のアメリカと中東の戦争ではないか。スパルタは全然民主主義じゃなくてむしろ全体主義だ。映画の中で描かれている様に7歳から国家の所有物として扱われるのだから、自由なんて程遠いのだ。

イランが、この映画は中東を侮辱していると怒ってた。
http://cinematoday.jp/page/N0010182
まぁこの映画の原作の原点、ヘロドトスさんがペルシアの事を蛮族(バルバロイ)と言っていたのだから、ある程度悪い描かれ方をするのは致し方ないとしても、古代の基本思想までねじ曲げて作ってはプロパガンダと言われても仕方ないだろう。史実に忠実である必要は無いが、政治的な嘘が入ると面白い物もつまらなくなる。

ヘロドトス

ヘロドトス

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つまりは、言葉をあんまり聴かないで、よく出来たB級映画として観れば最高の出来ですよ!!

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で、300見て思ったのだが、似た様な物語が日本にもある。真田幸村だ。
日本でもひたすらマッチョな幸村公を描いたらいい映画が出来上がると思うのだが...