自省録

ファットボーイスリムブーム再到来

    • -

昨日の日記は、知っているが使う機会のない単語を思いっきり使ってみた。なんか青臭いが、ストレス発散になった。文章書くって面白いのねぇ。

    • -

今日かなり腹立たしい事があり憤っている。そんなときいつも読むのが「自省録」マルクスアウレリウス著だ。
この本、2世紀のローマ皇帝マルクスアウレリウスが自分を戒めるための格言をまとめたものだ。古い本ながら、現代にも通じるいい事が書いてある。

曰く「他人の厚顔無恥に腹の立つとき、ただちに自らに問うてみよ、「世の中に恥知らずの人間が存在しないという事があり得るだろうか」と。ありえない。それならばありえぬことを求めるな。その人間は世の中に存在せざるをえない無恥な人々の一人なのだ。(中略)かかるたぐいの人間が存在しない訳にいかないという事実を覚えていれば、それによって君はそういうここの人間に対して、もっと寛大な気持ちを抱くようになるだろう。(中略)
ところで君はどんな被害を被ったのか。君が憤慨している連中のうち誰一人君の精神を損なうような事をした者はないのを君は発見するであろう。君にとって悪い事、害になることは絶対に君の精神においてのみ存在するのだ。(中略)
人によくしてやった時、それ以上のなにを君は望むのか。君が自己の自然に従って何事か行ったということで充分ではないのか。(後略)」

曰く「他人のあやまちが気に障る時には、即座に自ら反省し、自分も同じ過ちを犯してはいないかと考えてみるがよい。たとえば金を善いものと考えたり、または快楽、つまらぬ名誉、その他類似のものを善いものと考えるがごときである。このことに注意を向け、さらに次の事に思い至れば、君はたちまち怒りを忘れるであろう。それは「彼は強いられているのだ。どうにも仕様がないではないか。」という考えである。あるいはもし君にできることなら、その人間を強制するものを取り除いてやるがよい。」


まぁなんと立派な人間だろう。ストイックの語源となったストア派という哲学の学者でもある皇帝だ。
そんな立派な皇帝が書いた本「自省録」だが愚痴っぽい格言も多い。

曰く「眠りから起きるのがつらいときには、つぎのことを思い起こせ。社会に役立つ行為を果たすのは君の構成素質にかなったことであり、人間の(うちなる)自然に叶った事ではあるが、睡眠は理性のない動物にさえも共通の事である。しかるに各個人の自然にかなったことはその人にとってもなによりも特有なことであり、なによりもふさわしいことであり、従ってなによりも快適なはずである。」

2世紀のローマ人も朝起きるのが苦痛なのは変わりがないようで、うれしくなってくる。