ローマ人の物語4

出張から帰ってきました。

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さてさて、間が空いても淡々とローマ人物語のレビューを。

ローマ人の物語 (8) 危機と克服

ローマ人の物語 (8) 危機と克服

暴君で有名な歌大好き芸術家皇帝ネロ亡き後混迷を極めた軍人皇帝時代。現れては次々と殺されてゆく皇帝が乱立する複雑な時代も、その後コロッセオを建設したヴァシパジアヌス帝もしっかりと描写。しかしこのヴァシパジアヌス帝、コロッセオの建設よりもトイレに税金をかけた事で有名とさんざんな書かれよう。後世に最も有名な建造物を残し、傾きつつある帝国を復活させたのにもかかわらず、歴史上まれに見るこの地味さの謎はこの巻を読めばわかる!!
そして最後は5賢帝最初のネルヴァ登場。次巻への期待が高まります。

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ローマ人の物語 (9) 賢帝の世紀

ローマ人の物語 (9) 賢帝の世紀

ついに登場5賢帝の目玉、トライヤヌスハドリアヌス、アントニヌスピウスの三人。「人類が最も幸福であった時代」の婆の描写は実に淡々としていて読みやすい。彼らの長所も短所も端的に書き表している。カエサルもこのくらいあっさり書いてくれたらよかったのにと思うことも。
ハドリアヌスについては本書と合わせてユルスナールの「ハドリアヌス帝の回想」も読むべきでしょう。
ハドリアヌス帝の回想 (ユルスナール・セレクション)

ハドリアヌス帝の回想 (ユルスナール・セレクション)